今回の記事では、法科大学院(LS、ロースクール)修了後の就職について書いていきます。つまり、法科大学院は修了したが、司法試験を受けないで、あるいは司法試験合格までの橋渡しとして就職するような場合について書いていきます。法科大学院は修了したけど司法試験に受かる自信がない方や、やりたいことが変わってしまった方などの参考になればとおもいます。
法科大学院終了後の就職について
〈公務員になる〉
一つ目の選択肢は、司法試験を受けないで公務員試験を受けて、公務員になるという選択肢について書いていきます。
これは法科大学院は修了後に新卒として、大学院卒業区分(以下、院卒区分)で公務員試験を受けるというパターンです。院卒区分は初任給も大卒区分と比べて高く、また、試験科目も大卒区分の試験より科目数が比較的少ないのが特徴です。具体的な給料や試験科目は受けようとするより具体的な試験区分(国家公務員の行政、経済や裁判所事務官等)で変わってくるので、人事院のHP(ホームページ)や裁判所のHPで調べて頂きたいのですが、おおよそでいうと給料は3万円近く大卒に比べて多くなります。
公務員を目指される方はこちら↓の記事もご活用ください。
〈就職する〉
二つ目の選択肢は、司法試験を受けないで一般企業に就職するというものです。
この選択肢は、場合によっては大卒に比べて遅れをとることになります。しかし、法律事務所でパラリーガルになる場合や企業の法務部に就職する場合には大卒に比べて遅れをとることはあまりなくむしろ専門性を有している分だけ有利とも言えます。
〈司法試験合格への橋渡し〉
そして最後に、司法試験合格までの橋渡しとして就職するという選択肢についてです。
この選択肢はかなりの危険を伴います。第一に、司法試験は受験回数が増えるごとに合格率が減少するという事実が挙げられます。この事実に対してはいろいろな考え方がありますが、一度就職をして安定した生活を手に入れてしまうと、「別に無理して司法試験に合格しなくても構わない」という思考になるというのも要因の一つだと思います。第二に、フルタイムの就職では勉強時間がかなり減ってしまう恐れがあります。厳しいことかもしれませんが、受からない理由を再考する必要があるでしょう。
〈最後に〉
この記事が法科大学院修了後の進路で迷っている方の一助になれば幸いです。
あなたの人生の主役も脚本家もあなた自身です。迷っても構わないと私は考えます。後悔もすることもあるでしょう。しかし、できるだけ後悔のない選択肢を選んで頂きたく存じます。