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人生において避けては通れない「勉強」。どうせなら、短時間で効率よく学びませんか?このブログでは少しでも昔の自分のような人が、楽をできるように法律の要約レジュメなどを記事にしていきたいと思います。

番号法(マイナンバー法)について

番号法(マイナンバー法)について 

 

 本記事から、番号法(マイナンバー法)内容に入っていきます。流れとしましては以下の通りです。本記事はマイナンバー検定を受けるにあたり勉強した内容を中心に書いておりますので、皆様のマイナンバー検定の学習にも有効かと思います。

 

 

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 1.番号法の概要

 番号法(マイナンバー法)が制定されたのは、平成25年5月で、構成としては全9章です。実は、マイナンバーが作られる以前にも、昭和43年に国民総背番号制、昭和55年にグリーンカード制度、平成15年に住基カード制度などが設計されていたのですが、国民に浸透しなかったようです。これを受けて平成22年に税と社会保障を一体として改革することが検討されました。その結果できたのが「マイナンバー制度」です。

 

 平成25年5月の施行以降順次、サービスが拡大されています。(平成27年10月に通知カードの交付、平成28年1月に個人番号カードの交付、平成29年1月に情報提供ネットワークシステム、マイナポータルの運用開始etc...)

 

2.一般法と特別法とは

 

 法律には、「一般法と特別法」という考え方が存在します。例えば、民法と労働法の関係がこれにあたります。すなわち、私人すべてを一般的に規律している民法と私人の中でも労働契約関係にある者(他の私人と比べて特別な関係にある者)のみを規律する労働法との関係です。ベン図を用いるとわかりやすいかもしれません。

 

 また、「特別法は一般法に優先する」という考え方も存在します。これは特別法と一般法に同様のことが規定されているなどの場合は、特別法が適用され、一般法は適用されないことを表しています。上記の二つの法令の例をとって説明します。例えば、解雇の際の期限について、一般法である民法は2週間前としていますが、労働基準法は30日前としています。このような場合には、特別法である労働基準法が適用されるので、30日前に解雇について労働者に通知しなければなりません。(注意:この例は「解雇」すなわち使用者が労働者のクビにする場合のものです。したがって、労働者が自主的に辞める場合には労働基準法に定めがないので、民法に従い2週間前に申し出ればよいことになります。)

 

3.番号法(マイナンバー法)と個人情報保護法令の関係

 

 上では一般法と特別法の関係について説明してきました。これを番号法と個人情報保護法令についてあてはめると、番号法が特別法で個人情報保護法令が一般法となります。なので同一事項の定めが両方にある場合には番号法が優先されます。そして番号法に規定されていないことについては、一般法たる個人情報保護法令が適用されます。

 

4.小括

 

 私は、大学時代は少しばかり法律をかじっていたので特別法と一般法の関係のところはなんだか懐かしい気持ちになりました。加えて、私が生まれる前から国民を番号で管理しようという試みがあったのに驚きました。なんだかアニメなんかの別世界のものとして認識していたのかもしれません。あと、マイナポータルというシステムを初めて知りました。これを知っている人はどれだけいるのでしょうか?

 

 ここからは、番号法(マイナンバー法)の1条と2条を学んでいきます。


 番号法(マイナンバー法)の1条には何が書いているの?

 第1条はいわゆる目的規定で、この法律の目的が書かれています。どんな条文かというと

この法律は、行政機関、地方公共団体その他の行政事務を処理する者が、個人番号及び法人番号の有する特定の個人及び法人その他の団体を識別する機能を活用し、並びに当該機能によって異なる分野に属する情報を照合してこれらが同一の者に係るものであるかどうかを確認することができるものとして整備された情報システムを運用して、効率的な情報の管理及び利用並びに他の行政事務を処理する者との間における迅速な情報の授受を行うことができるようにするとともに、これにより、行政運営の効率化及び行政分野におけるより公正な給付と負担の確保を図り、かつ、これらの者に対し申請、届出その他の手続を行い、又はこれらの者から便益の提供を受ける国民が、手続の簡素化による負担の軽減、本人確認の簡易な手段その他の利便性の向上を得られるようにするために必要な事項を定めるほか、個人番号その他の特定個人情報の取扱いが安全かつ適正に行われるよう行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律、独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律及び個人情報の保護に関する法律の特例を定めることを目的とする。

 

 だそうです。長すぎてとても読みにくいですが要約すると、「行政がマイナンバーを利用して行政運営を効率化して、国民の負担や利益の獲得を公正にし、また利便性も向上させよう。でも、個人情報はしっかりと管理しよう」ということです。法律の条文って、なんというか硬くて読みにくいですよね。
 

2条には何が書いてあるのか

 

 マイナンバー法の2条は、いわゆる定義規定で、この法律に登場する用語の定義について定められています。〇〇条より細かい分け方で〇〇項というのがあるんですが、なんとこの2条は1項~15項まであります。



①この法律において「行政機関」とは、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律(以下「行政機関個人情報保護法」という。)第二条第一項に規定する行政機関をいう。
②この法律において「独立行政法人等」とは、独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律(以下「独立行政法人等個人情報保護法」という。)第二条第一項に規定する独立行政法人等をいう。
③この法律において「個人情報」とは、行政機関個人情報保護法第二条第二項に規定する個人情報であって行政機関が保有するもの、独立行政法人等個人情報保護法第二条第二項に規定する個人情報であって独立行政法人等が保有するもの又は個人情報の保護に関する法律(以下「個人情報保護法」という。)第二条第一項に規定する個人情報であって行政機関及び独立行政法人等以外の者が保有するものをいう。
④この法律において「個人情報ファイル」とは、行政機関個人情報保護法第二条第六項に規定する個人情報ファイルであって行政機関が保有するもの、独立行政法人等個人情報保護法第二条第六項に規定する個人情報ファイルであって独立行政法人等が保有するもの又は個人情報保護法第二条第四項に規定する個人情報データベース等であって行政機関及び独立行政法人等以外の者が保有するものをいう。
⑤この法律において「個人番号」とは、第七条第一項又は第二項の規定により、住民票コード(住民基本台帳法(昭和四十二年法律第八十一号)第七条第十三号に規定する住民票コードをいう。以下同じ。)を変換して得られる番号であって、当該住民票コードが記載された住民票に係る者を識別するために指定されるものをいう。
⑥この法律において「本人」とは、個人番号によって識別される特定の個人をいう。
⑦この法律において「個人番号カード」とは、氏名、住所、生年月日、性別、個人番号その他政令で定める事項が記載され、本人の写真が表示され、かつ、これらの事項その他総務省令で定める事項(以下「カード記録事項」という。)が電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によって認識することができない方法をいう。第十八条において同じ。)により記録されたカードであって、この法律又はこの法律に基づく命令で定めるところによりカード記録事項を閲覧し、又は改変する権限を有する者以外の者による閲覧又は改変を防止するために必要なものとして総務省令で定める措置が講じられたものをいう。
⑧この法律において「特定個人情報」とは、個人番号(個人番号に対応し、当該個人番号に代わって用いられる番号、記号その他の符号であって、住民票コード以外のものを含む。第七条第一項及び第二項、第八条並びに第四十八条並びに附則第三条第一項から第三項まで及び第五項を除き、以下同じ。)をその内容に含む個人情報をいう。
⑨この法律において「特定個人情報ファイル」とは、個人番号をその内容に含む個人情報ファイルをいう。
⑩この法律において「個人番号利用事務」とは、行政機関、地方公共団体、独立行政法人等その他の行政事務を処理する者が第九条第一項又は第二項の規定によりその保有する特定個人情報ファイルにおいて個人情報を効率的に検索し、及び管理するために必要な限度で個人番号を利用して処理する事務をいう。
⑪この法律において「個人番号関係事務」とは、第九条第三項の規定により個人番号利用事務に関して行われる他人の個人番号を必要な限度で利用して行う事務をいう。
⑫この法律において「個人番号利用事務実施者」とは、個人番号利用事務を処理する者及び個人番号利用事務の全部又は一部の委託を受けた者をいう。
⑬この法律において「個人番号関係事務実施者」とは、個人番号関係事務を処理する者及び個人番号関係事務の全部又は一部の委託を受けた者をいう。
⑭この法律において「情報提供ネットワークシステム」とは、行政機関の長等(行政機関の長、地方公共団体の機関、独立行政法人等、地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第一項に規定する地方独立行政法人をいう。以下同じ。)及び地方公共団体情報システム機構(以下「機構」という。)並びに第十九条第七号に規定する情報照会者及び情報提供者並びに同条第八号に規定する条例事務関係情報照会者及び条例事務関係情報提供者をいう。第七章を除き、以下同じ。)の使用に係る電子計算機を相互に電気通信回線で接続した電子情報処理組織であって、暗号その他その内容を容易に復元することができない通信の方法を用いて行われる第十九条第七号又は第八号の規定による特定個人情報の提供を管理するために、第二十一条第一項の規定に基づき総務大臣が設置し、及び管理するものをいう。
⑮この法律において「法人番号」とは、第三十九条第一項又は第二項の規定により、特定の法人その他の団体を識別するための番号として指定されるものをいう。
(〇の中の数字はそれが2条の第何項であるかを示しています。)

結局は何が重要なのか

 この条文で大切なのは10項(個人番号利用事務)と11項(個人番号関係事務)の違いをしっかり理解することです。この二つは流れだけ押さえておけば問題ないでしょう。つまり、「関係事務」の後に「利用事務」が行われるということです。ある会社を例として挙げますと、従業員が個人番号を会社に提供する。その後、個人番号を受け取った会社は、その情報を税務署などに報告する。この際に、会社が行っているのが「関係事務」で、税務署が行うものが「利用事務」です。

 以上、今回はマイナンバー法の1条と2条を勉強しました。次からは、さらに踏み込んだ学習をしていきたいと思います。